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「ぁぁあ…、っあ、ァァ…」
耐え切れなくなって、キッチンにへたり込んだ俺の上から辰馬の冷たい声が降ってくる。

「晋、よがってばっかじゃァ、お仕置きにならんじゃろ?」
「ご、ごめ、なさ…っ」

俺はまた、震える脚になんとか力を入れてシンクに手をついて立ち上がった。ダイニングテーブルに肘をついて顎を乗せて。俺を逐一観察してる辰馬の瞳が笑ってない。身体が熱いよ辰馬。

はだかえぷろん


元を正せば100パーセント悪いのは俺なんだけど。

昨日俺と辰馬はセックスをした。いちいち言わなきゃならないほど少ない数しかヤってねェってわけじゃなくて、わざわざ言うってことはアレだ。つまりSMをしたってことなんだ。
昨日は、立ったまんま縛られて、両腕はカーテンレールのところに括りつけられて。乳首には鎖つきのクリップみたいな器具をつけられてケツには結構大きめのバイブをスイッチ全開で突っ込まれて。
そのまんま、キッチリ2時間放置されたんだ。いや、放置されたってのは正しくないかもな。2時間もの間、延々イキっぱなしで泣き叫ぶ気力もなくなって俺がぐったりするまで、辰馬はずーっと目の前で俺を見てたんだから。視姦ってやつだよな。
もちろん、カーテンレールに括られてるからさ、まァ7階だからないっちゃないんだけど、もしかしたら窓の向こうの誰かにも見られてるかもしれねェって。それもまた俺ん中の興奮を煽っちまって、俺はもう、開始たったの5分で一発目の絶頂を迎えちまった。

そっからもう、我慢なんかきくはずがなくて。結局何回イっちまったのか俺には全然わかんねェ。ただ、辰馬の命令通り2時間堪えたんだ…ってわかったのは、ロープを解きながら辰馬が優しく誉めてくれたから。誉めてくれた記憶が、微かに残ってるからだ。

で、なんで今お仕置きされてるかっつぅと、まだ続きがあって。SMやった次の日は、身体を休めなきゃならないからって、絶対に辰馬はセックスを要求してこない。俺がしたいって言っても、駄目って言って、せいぜい抱きしめてくれてキスしてくれて、手ェ繋いで寝るだけなんだ。
沖田に習った『高杉は体力ないんだから無理させちゃ駄目』って教えを、辰馬は忠実に守ってる。まー、当然SM歴はあっちの方が上だしさ。

で。翌日は辰馬がセックスを要求してこないだけじゃなくて、俺自身にもしっかり制限があったりなんかするんだよな。
それは、『前日責められた痛いところを触っちゃ駄目』ってモンだ。まー、たいがいほとんど乳首の話なんだけどさ。
だいたいSMの時は俺の乳首はメッタメタに責められるから(だって痛くて気持ちいいんだもん)、翌日はまだ、シャツが擦れたりする程度でも痛かったりするんだよな。それを触るなってことだ。
これはちゃんと、俺の身体を心配してくれてる辰馬と約束したんだけど…。俺はさっき、その約束を破っちまった。

辰馬が出掛けてて、もう夏休みも終わりだってのにつまんねェなと思ってさ。1人で部屋で本読んでたんだ。そこまでは普通。読み終わった本を戻して、次は何を読もうかな…って、身体を捻ったとき、Tシャツが乳首に擦れたんだ。

「イテェ…」

なんせ2時間だからな。正直、最近あの器具じゃ慣れちまって、どんなに乳首を締め付けてもそんなに痛くなくなってきてて。だから、アレより先っぽがギザギザになってる洗濯ばさみを使われることの方が多いんだけど…。これが真剣に痛い。激痛なんてもんじゃねェ。2時間洗濯ばさみはさすがに死ぬって。

まァ、とにかく、鎖の重みで2時間重力に引っ張られてた乳首は、慣れちまった器具でもそれなりに洗濯ばさみの時くらいは痛くなっていた。

「やべ、痛くて気持ちいい…」

痛みとともに蘇る昨日の苦痛。どれだけ暴れて泣き叫んで喚いても、俺はただイキ続けることしかできなかった。もう無理だ、頭おかしくなる…って、何回叫んだかわかんねェ。だけど辰馬は、黙って俺を見てるだけだった。あの、辰馬の視線が、ますます俺を煽る。

「ヤベ、勃っちゃった」
昨日あれだけイカされたのに、まだ勃つって、どういう身体してんだ俺は。

でも、昨日のことを思い出しただけで勃っちまったのは事実だし。昨日あれだけ出してんだから、出るモンなんかほとんどねェし、こんなんすぐ治まるはず…って、思ったんだけど。頭の中にフラッシュバックした辰馬の視線だけで身体が震えた。

「とりあえず収めなきゃな…」

椅子に沈み込むみたいに深く座って、右手で自分のを扱くんだけど。ああやっぱり、オカズも何もねェとなかなかイケない。だからって、今この状況で、辰馬の顔が頭ん中にハッキリ映像として残ってる状態で、他の情報なんかここに入れたくない。

散々悩んで結局、俺は左手を痛みの残る乳首に伸ばしちまったってワケ。

「くっァ、イッテェ…。んあァっ、痛っ、ぅはっ…」
ヤベェ気持ち良すぎる。軽く摘んでるだけなのに。この調子ならもうすぐイケそう…って時に、最悪のタイミングで辰馬が帰ってきた。

「しーん、ただいまァ!部屋がかァ?」
「…………………」

言い訳できるような状況じゃなかった。

***

そんなわけで、約束を破った罰として、ただいま辰馬が考えたお仕置き実行中なわけだ。
昨日があるから、痛いことはできねェって、辰馬は真っ裸にした俺ん中にローターを3つ入れてさ。スイッチ部分をどうしようか悩んで、持ってきたのは沖田と土方の引っ越しの時に使ったエプロンだった。全開にしたスイッチ部分を3つ共エプロンのポケットに入れて、裸にエプロンつけさせられて。

「わしお腹すいたきに、なんか一品作って」
って。卵焼きでもなんでもいいって言うからさ、5分も耐えりゃすぐ終わるはずのお仕置きだったんだけど。

俺が最初に膝をついてへたってしまった瞬間に、ローターが1個増やされた。腹ん中いっぱいに電子音の振動がしてて…。後でお腹壊しそう。

「ぁぁあ…、っあ、ァァ…」
そして冒頭に戻る。ようやく立ち上がったらもう1個追加が決定していた。もうこれ、目玉焼きでもなんでもいいから、さっさと作らねェと、どんどん辛くなる。ってか、辰馬の馬鹿、何個ローター持ってんだよ。

俺の腰を抱えて、しっかり舐めて濡らした5個目のローターを突っ込んだ辰馬は。

「あと3つあるからのぅ」
アッハッハって、声は笑ってるんだけど瞳はマジだ。こないだ、どっかの店で周年パーティーがあって、その粗品で大量にもらったんだってさ、ローター。

プルプルプルプル、生まれたての子馬みたいに震える脚を踏ん張って、とにかくフライパンに油を伸ばして。とりあえず卵を割って蓋を閉めた。辰馬は片面焼きの半熟でいいはずだから、あと5分もかかんねェ。

結局抜き損ねたままの俺の中心なんかさ、完全におっ勃っちまってエプロンの真ん中らへんに恥ずかしい染みができ始めてる。このお仕置きが終わったら、出してもいいのかなって恐怖を少し覚えながら、なんとか火を止めて、皿に乗せて。

「でっ、出来ましたっ」

腹ん中で暴れまくってるローターを、一秒でも早く止めて欲しくて、ダイニングテーブルに皿を出した後俺は辰馬の足元にひざまずく。

「醤油。あと、箸」

意外な辰馬の言葉に、泣きながらキッチンに戻って言われたものを出してきた。きちんとテーブルに並べて、それでようやく。

「よう頑張ったの」

辰馬は両手を広げて俺を抱いてくれて。そのまんますぐに、ローターを出してくれるのかと思ったら、後ろから抱えられるような形にされて、握られたのはガン勃ちの俺の中心。

「辛かったじゃろ?もうイってえいよ」
じ、自分でするって言いたかったけど。辰馬のおっきい手はもう、俺の中心を扱き始めていた。

「んぁあっ、ゃっ、ゃぁっ、辰馬ァっ」
とりあえず前より先にローター止めて欲しいって喚いたんだけど、5個も入れられたせいで辰馬が手間取ってる。
ってか、5個もローター入った状態で、いくら辰馬の膝の上でも、座らされるのって、すっげェ地獄。

「早っ、く、中の止めっ、止めてっ」
俺の中心を扱きながら、1個ずつ辰馬はローターのスイッチを切っていって。やっと4つまで切れてあと一つってとこで俺はイっちまった。

やっとのことでイケたってのに、あと一つのローターが止まらない。
「コレじゃったかの?」
俺が見上げる前で辰馬がスイッチを触った瞬間。

「うはァっ!!」
それまで止まっていたはずのローターが動き始めた。おまけに前立腺直撃。

「たつっ!ぃゃぁっ、早く、止めっ…」
「すまんすまん」
わざとやってんじゃねェのかって思ったけど、今は両手を使って5個のスイッチを順番に確かめてる。

「これじゃこれじゃ」
ようやく全部のスイッチが止まったんだけどさ。もぅ俺の身体は新たな快感の芽を掴み始めてる。

「辰馬ァ」
収まんないんですけど。

「晋、おいで」
おいでって言っておきながら、ローターのスイッチを5個ともエプロンのポケットに戻して、俺を抱えたまんま寝室に移動した。ベッドに横向きに寝かされて、辰馬がローターを出そうとしてくれてるんだけど、『どれが最初じゃったかのぅ』って。お前なァ、入れた順番くらい覚えとけよ!

「一番最後は赤いのだった…っ!」
「ほうかァ?でも赤いの3つあるんじゃけど…」
1個ずつ確かめながら引っ張る度に、スイッチは入ってないけどローターが腹ん中で動いて内壁を刺激する。

「んっ、ァ、早く抜け…ァ、って…」
「おう、これじゃこれじゃ」

ようやく5個全部のローターを取り出してもらえた時にはさ、もう15分くらい時間が経っちまってて。15分間も断続的なユルーイ快感与えられてたんだ。我慢なんてきかない俺の身体がどうなるかなんて…。わかるだろ?

「晋、ちっくと待っての」
手早く下だけ脱いだ辰馬が仰向けにした俺の上にのしかかってきた。辰馬もしっかり勃起してやがる。俺の下半身ばっか見てたから変な気になったらしい。

「今日は入れんからの」
そのまんま、覆い被さってきた辰馬は唇を重ねながら、俺の中心と自分のソレを2本まとめて持って、擦り合わせてくる。

(あー、ヤバイ気持ちいい…)
なんでエプロン外してもらえないのかはわかんなかったけど。とにかく辰馬の手の中で、俺は今日だけで2回目の欲を放った。

***

辰馬に『裸エプロン』なんて入れ知恵をしたのは銀時だったらしい。

「裸エプロンって萌えるよねェ。ほらァ、ヅラは美人だからさァ、裸エプロンで『お帰りなさい』とか言われたら、銀さん激萌えでソッコー襲っちゃうんだけどォ」

そんな馬鹿話を、辰馬の前でしたらしい。それを聞いた辰馬はさ、思い切り普通に銀時に、こう返したんだって。

「でも、ほとんどおんしがネコじゃろー?やること逆じゃなかか?」
「うっわ…。ヒドイ辰馬!銀さんだって時々はヅラのこと攻めますーっ!銀さんちゃんと、タチれますからァっ!」
「時々じゃろー?裸エプロンの桂に逆に押し倒されるんじゃなかかー?アッハッハ。晋なら問題ないけどのー」

って話になって、俺の裸エプロンって妄想が、辰馬ん中にあったらしい。ちなみに、ローターは、たまたまいっぱいあったからって、辰馬のその場の思い付き。銀時のやつ、余計なこと吹き込みやがって、覚えてろよ!

本当にやったぜよって、銀時に俺の裸エプロン姿の写メ送りたいとか辰馬が言い出すからさ。そこは断固拒否してやった。

「でもの、晋。約束は約束なんじゃよ?」
「ああ。ゥン。…ごめん」

元はと言えば、俺が約束破ったのが悪いんだもんな。あんな約束を辰馬が決めたのは、100パーセント俺の身体の心配してくれてるからなんだってことは、俺にもわかるから。

「触ったら痛いの治らんじゃろ」

辰馬のおっきい手で顔を包まれて。額にチュッと口付けられて俺は本気で反省した。あれくらいの痛みなら大丈夫だって、自分の身体のことだからって俺が判断するのと、約束を破るのとは別問題なんだって、身にしみた。

俺が散々苦労して、フラフラになりながら作った目玉焼きは、ほうれん草とベーコンわ加えて焼き直し。ちなみに、もう一つ同じのを作って、おかずを何品か冷蔵庫から出して追加して。朝食みたいなメニューの晩ご飯を2人で食べた。

やっぱり辰馬の料理は男の料理でさ。野沢菜、繋がってんですけど?

でも、これはこれで幸せだからいっか。

…あ。結局俺の裸エプロンで、辰馬が『萌え』だと思ったのかどうか、聞くの忘れちまった!
まァいいか。いくら辰馬が萌えてたって、二度とやるつもりねェからな。


END



拾萬度御礼アンケートを元にした小説、一発目は『裸エプロン』ですー!!なんでコレになったかって?それはもちろん、萌えたのと、前から1回やりたかったネタだったのと(万高で考えてました。だから万斉がちょこっと『やって』って言ってる話があります)、あとは『お仕置きでさせる』ってシチュがあまりにもあっさり浮かんで来たからでした!
話が浮かんだ時に、『これは何ページくらいの話だな』ってのは、だいたいあるんですが(予想外ももちろんあります)、これは2ページくらいだろうと、予想できたため、今すぐ書けるなって思ったの。(ちなみに校正別の執筆所要時間1時間半←相変わらずの速さで約6千字=馬鹿)

素敵な萌えコメント投稿、ありがとうございました!!






















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