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祝・サイゾウくん難民脱出!!というわけで急遽です
短いしちゅーしてるだけです
ちょこっとだけ独神います
モモチは受け。

接吻


「サイゾウさんと一緒の部屋になってもらえませんか?」
新しい英傑が産魂されたと。だから迎えにきてほしいと。
呼ばれて行った先で待っていたのは、かつての弟子と、満面の笑みを浮かべた主だった。

主の命令ならば逆らうわけにいかない。
そんなわけで、快適な一人部屋の暮らしが終わって、サイゾウとの生活が始まってはや数日。
むしろ、ここまでの数日間なにもなかったのがおかしいと言われればそれまでだろう。

「ずーっと好きだった」
真剣な表情で壁際に追い詰められて、唇を奪われたところだ。
「忍にそのような感情は不要だと、教えたはずだがな」
「しょーがねぇだろ!」
なにがしょうがないんだと呆れる暇もなく、再びサイゾウは噛み付くように唇を重ねてきた。
突き飛ばすなり、蹴り飛ばすなり、すればいいはずだった。
いくら壁際に追い詰められているからと言って、その程度が出来ないモモチタンバではない。
だが今は、成長した弟子に与えられるくちづけを、ただ、だまって享受していた。

「師匠が死んだかもって、聞いたとき、俺、俺……」
ぎゅうっとしがみついてくるサイゾウの背に、腕を回そうかどうしようか少し考えてやめた。

「そんなことで泣くやつがあるか、阿呆が」
モモチタンバの肩に顔を埋めているサイゾウに、師匠の表情は見えていない。
「師匠、好き」
そもそも。
黙ってそのくちづけをモモチタンバが受け入れていること自体が返事なのだと、サイゾウが気づくのは数日後の話。






















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